規模の大きな病院でも水質改善!NMRパイプテクター®-NMRPT-の導入事例

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はじめに

NMRパイプテクター®を導入した熊本赤十字病院の事例に関する連載第2回目です。

前回は、熊本赤十字病院が地域にとっていかに大切な施設であるのかと言うことについてお話しました。

こちらをまだお読みになっていない方はぜひ第1回目の連載をチェックしてくださいね。

規模の大きな病院でも水質改善!NMRパイプテクター®の導入事例-連載・第1回-

そして今回は、そんな熊本赤十字病院が抱えていた水道管の老朽化に関する問題について迫っていきたいと思います。

熊本日赤病院の抱えていた課題

熊本赤十字病院は、歴史の長い医療機関であるだけに施設の老朽化による問題を抱えていました。

その中での問題として無視できないもののひとつが「配管の劣化」です。

医療施設の配管が劣化していた場合、以下のような問題点が挙げられます。

  • 赤水の発生
  • 漏水の危険

以下、それぞれについて具体的に解説していきます。

赤水の発生原因

水配管に鉄管が用いられていると、鉄がずっと水に触れ続けることになりますので、当然酸化し、赤サビが発生します。

その赤サビが水に溶けその水を赤く染めて出来るのが「赤水」です。

赤サビは非常に進行が早く、水にも溶けやすいのが特徴で、赤サビが溶け出した赤水には鉄分が多く含まれています。

つまり、赤水を摂取し続けることは鉄分の過剰摂取に繋がるのです。

鉄分は全身への酸素の運搬を担う非常に重要な成分なのですが、過剰摂取をしてしまうと「鉄過剰症」が引き起こります。

鉄過剰症とは、鉄分を摂りすぎた結果肝臓への負担が増え、その肝臓機能の低下を招く現象のことです。

それは肝硬変や肝臓癌のリスクを増大させるだけでなく、内分泌系機能に影響を与えた結果、糖尿病を併発することもあります。

赤水を飲み続けることは健康によくありません。

参考: 鉄の摂取について(厚生労働省 eJIM)

さらに赤水の問題としてしばしば挙げられるのが、早い段階でその存在に気づくのが難しいという点です。

通常、赤水というと赤く染まった水を想像されるかもしれませんが、実は赤サビが水道水に混入していてもなかなか色が変わることはありません。

そのため、味の変化や異臭で気がつくこともありますが、多くの場合は体調がひどく悪化するまで気がつかないという恐ろしい現象なのです。

病院内で漏水が起こることの危険性

空調冷温水管の劣化によって引き起こされることのひとつに「漏水」があります。

赤サビが非常に脆いということはお伝えした通りですが、これが徐々に水に流れていくことで冷温水管内部の壁が削られていき、それが外部まで達することで水が漏れ出します。

高度医療施設において、漏水は医療器具などの故障に繋がる可能性があり、衛生面においても当然好ましくありません。

また、給水管の赤サビの発生は、水の出が悪くなる「赤サビ閉塞」のリスクも引き起こします。

そのため、熊本赤十字病院においても、水配管のメンテナンスは常に気を配っておくべき問題のひとつだったのです。


次回は最終回です。熊本赤十字病院が抱えていた水配管の老朽化に関する問題をどのように解決したのかご紹介いたします。

最後までどうぞお楽しみください。