築年数約40年の建物の配管を延命
宮城県仙台市若林区にある、1978年に建築された3階建て24戸のコープ野村南石切が配管内の赤錆防止装置『NMRパイプテクター®』を設置してから15年以上経過した2017年に取材を行いました。
コープ野村南石切は築24年目を迎える2001年8月に、NMRパイプテクター®を設置しました。
取材を行った2017年当時、築年数も約40年になっていました。
営繕担当理事の古田武さんは、「NMRパイプテクター®によって給水管はもとより排水管も延命が図られており、長期修繕計画で配管の更新工事(取り替え)の予定はない」と話しています。
配管内の赤錆防止装置『NMRパイプテクター®』
そもそもNMRパイプテクター®とは何かというと、赤錆を黒錆に還元し、配管を強化する優れた機能を持つ製品です。
赤錆によって発生する問題は様々です。
配管は経年劣化によって赤錆が発生するもので、赤錆は赤水を発生させたり、配管がボロボロになるまで腐食させる性質を持っています。
これにより、赤錆閉塞や漏水、配管の接合部のネジ山を脱落させるなど、早急に対処しなければなりません。
実際にコープ野村南石切ではNMRパイプテクター®を設置し、15年が経過した時に配管の劣化診断調査が実施されました。
高架水槽の2次側と住居内部の排水管を抜管して調査を行ったところ、なんと給水管と排水管はいずれも配管内部の劣化による赤錆の進行はほとんど見られなかったそうです。
赤錆はほとんど進行しておらず、その表面は黒錆化されて配管更生がしっかりと行われていました。
排水管も同様に赤錆はほとんど進行していなかったため、高い評価を得ています。
配管保護にとって「黒錆化」が重要な理由
問題となる赤錆化に対して、同じ「錆」にも関わらず黒錆化が高く評価されるのは、黒錆の性質が配管にかえって良い影響を与えるからです。
黒錆とは鉄瓶や中華鍋など鉄をコーティングするのに欠かせないものであり、鉄をボロボロにする赤錆から守ってくれるのが最大の特徴です。
黒錆はその性質から奈良時代や平安時代も使われていて、神社やお寺の釘、蝶番などに使用されてきました。
経年劣化が進行しても黒錆は一切水に溶けないので水が汚染されることがなく、何百年と赤錆から配管を守ってくれます。
さらに黒錆は体積が小さいので赤錆閉塞を改善させる効果があるなど、まさに強固防食であり、建物が寿命を迎えるまで配管を守ってくれます。
このNMRパイプテクター®の赤錆防止や黒錆化による更生効果は、1つの蛇口につき1日あたり200L~300Lの水の使用なら40年以上も持続するのがポイントです。
これなら建物の寿命まで配管を活用することができますし、実際に配管の寿命を30年以上延命させた事例もあるほどです。