はじめに
前回は、新宿の有名書店が入るビルディングの文化的重要性と抱えていた問題についてお話しました。
今回は、アスベストの問題とNMRパイプテクター®がビルディングに導入提案された背景についてご紹介します。
アスベスト
アスベストとは天然の非常に細い繊維状のケイ酸塩鉱物で、石綿とも呼ばれます。
アスベストの歴史は古く、古代ローマでもランプの芯として使用され、日本では江戸時代に平賀源内が秩父山中で発見した石綿を布にして幕府に献上した記録が残っています。
20世紀に入ってからは、建物の断熱材として大量に使用されました。
しかし、1970年代に入ると人体への影響が世界的に問題となりました。
日本では2006年にアスベストは一部の製品を除き使用禁止となり、現在は原則として製造等が禁止されています。
アスベストは建築物に使用されていることが直ちに健康被害につながるのではなく、解体などで飛び散り、呼吸器官を通して体内に入り込むことで健康被害が起こります。
数十年もの長い潜伏期間の後、肺線維症や肺がん、悪性中皮腫など死に至る恐ろしい病気をもたらすのです。
アスベストが施工された建物での配管更新工事問題とNMRパイプテクター®-NMRPT-
配管更新工事では、壁や天井に穴をあけて配管を露出させて交換を行います。
そのため、アスベストを使用しているビルディングで配管更新工事を行うことは大変なリスクを伴います。
とはいえ配水管の老朽化に対して、何らかの手は打たねばなりません。
そこで大型建築物の設備設計・施工を行うダイダン株式会社は、空調冷温水配管の老朽化問題に、配管更新工事ではなく全く違うアプローチの提案をしました。
日本システム企画株式会社が独自に開発した、配管更生装置NMRパイプテクター®の設置です。
総合設備企業のダイダン株式会社が選んだNMRパイプテクター®-NMRPT-
ダイダン株式会社は、1903年に大阪で創業した大型建築物の電気・通信、空調、給排水衛生設備の設計・施工を行う歴史ある総合設備企業です。
創業時から現在に至るまで、日本全国の歴史に名を残す多くの建築物の施工に携わってきました。
その施工例として、日本銀行本店、日本武道館、関西空港旅客ターミナルビル、羽田空港第二旅客ターミナルなどが挙げられます。
ダイダン株式会社などの大手設備工事施工業者からも信頼され、ビルディングのような対応が難しい特別なケースでも迅速に導入可能なNMRパイプテクター®とは一体どのような配管更生装置なのでしょうか。
今回は、アスベストの問題とNMRパイプテクター®が新宿の有名書店ビルディングに導入された背景をお話しましたが、次回はNMRパイプテクター®についてより深ぼりしてご紹介いたします。