導入背景
東京都府中市にある団地「車返西住宅(3街区)」はNMRパイプテクター導入当時に築25年を経過し、給水管継手部分の異種金属接合部の赤錆閉塞が進んでいました。
しかし、配管更生や更新工事には多額の費用が必要となります。それらと比較して費用が10分の1以下のNMRパイプテクターをこれ以上赤錆閉塞が進行する前にと採用しました。
導入の基本的な流れ
NMRパイプテクターを導入する前に、設置予定配管内の赤錆劣化状況をお調べします。
マンション給水配管へNMRパイプテクターを導入する場合、主に内視鏡を使用して配管内の画像を撮影します。撮影した配管内の赤錆が配管全体の何パーセントを占めているか、赤錆閉塞率を算出します。
内視鏡調査
「車返西住宅(3街区)」では、2部屋で検証を行いました。NMRパイプテクターの設置前の赤錆閉塞率はA号室が23.7%、B号室が15.6%でした。
NMRパイプテクターの設置から12ヵ月後には、A号室が13.6%、B号室が11.8%と1年間で赤錆閉塞率は大幅に縮小改善しました。
その後NMRパイプテクターの設置から31ヵ月後には、A号室が13.2%、B号室9.8%と速度は緩やかになりつつも、改善を続けていました。
さらに、NMRパイプテクターを設置してから48ヶ月後にはA号室が9.2%、B号室が6.3%とほぼ赤錆閉塞は解消されました。
設置から約4年弱以降もNMRパイプテクターの効果は継続し、配管内は更生し続けていることがわかります。
検証箇所 | 設置前 | 12ヶ月後 | 43ヶ月後 |
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A号室 | 23.7% | 13.6% | 9.2% |
B号室 | 15.6% | 11.8% | 6.3% |
まとめ
「車返西住宅(3街区)」の給水管継手部の赤錆閉塞はNMRパイプテクターの導入により、大きく改善し非常に良好な状態となりました。
これにより「車返西住宅(3街区)」の管理組合では、予定されていた大規模な給水管工事対策をする必要がなくなり、その分の費用を建物の資産価値向上のための費用に割り当てる事が可能となりました。
建物名 | 車返西住宅(3街区) |
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所在地 | 東京都府中市 |
建物概要 | 築25年、5階建全17棟(560戸)、団地(竣工 1976年) |
給水方式 | 給水ポンプ方式 |
設置工事 | 2001年8月9日 |
設置配管/設置数 | 圧送ポンプ二次側給水配管(VLP管 150mm)/PT-150DS×2セット 3-6号棟前 分岐後送水本管(CIP 100mm)/PT-100DS×1セット 3-15号棟前 分岐後送水本管(CIP 75mm)/PT-75DS×1セット |