2021年6月25日発行の専門誌「HOTERES」(週刊ホテルレストラン)にて、注目の企業として日本システム企画が紹介され、NMRパイプテクター®の空調配管赤錆防止・延命効果が紹介されました。
以下、本誌掲載内容です。
コストだけではなく地球温暖化にも寄与する
赤錆防止装置「NMRパイプテクター」提案
〜配管寿命約20年、見えないところで蓄積する赤錆による漏水などを未然に防止〜
2020年4月以来、再三発令される緊急事態宣言により宿泊稼働率が乱気流している。中には休館を余儀なくされている宿泊施設もある。特に空調令温水関係は常に循環していないと配管に赤錆が蓄積し、再開後に赤錆や異臭問題が起こる可能性が高いという。そこで今回は1988年創業以来、国内外で4200件の実績を持つ配管内の赤錆防止装置「NMRパイプテクター」を提案する日本システム企画株式会社 熊野活行社長にコストおよびCO2排出削減実績とともに、今後、宿泊施設の評価を決めるSDGsへの取り組みへの勧めなどお話を伺った。
稼働率低迷で忍び寄る急速な配管劣化
日本システム企画株式会社はマンションや病院、ホテルなどの配管内の赤錆発生を防止し、既存の赤錆を水に溶けない黒錆に還元する装置「NMRパイプテクター」の設置を国内外の施設で展開している。高額な費用を要する配管更新を不要にし、配管40年以上延命するとともに建物寿命まで延命するとともに建物寿命まで延命させることができる。配管内の水に装置が接触せず、衛生的で安心・安全で、営業中でも断水不要で設置することができる。
1964年東京オリンピック開催を前にホテルラッシュが続き、今もなお、2020年7月に予定されていた東京五輪に向けたホテル建設ラッシュが続いた。この先も全国で471件、約7万室が増床されるホテル計画が進められている。ところが2020年4月より本格化した新型コロナウイルス感染症防止対策により宿泊稼働率が低迷、今もなお、都心のホテルは10%台の稼働に留まっているようだ。ホテルに限らずGoToトラベルで瞬間的に集中した温泉旅館も経営厳しく休館しているところもある。
問題は建物の老朽化に加え、稼働しないことによる配管の赤錆、特に空調冷水用の配管は常に稼働していないと赤錆が蓄積され、再開後に赤水や異臭などの問題を起こす可能性を秘めている。建物本体は適切なメンテナンスを施せば十分な機能を発揮できるが、対策として難しいのがライフラインとして大切な給水、給湯、空調令温水に欠かせない配管だ。配管も建物同様に経年劣化が起きるが、建物は50年以上の寿命があるのに対して配管寿命は20年程度である点と建物のように劣化が把握しにくいため、配管内に発生した赤錆が進行して、気が付いたときには赤水が出たり、漏水が発生しているケースを後が立たない。コロナ禍における休業や稼働率の低下により、配管における危険度が高まっている状況だ。
配管更新費用約1億円が更新せず約630万円に
コスト面において築45年、客室220室のリゾートホテルでは配管更新費用約1億円(同社試算)が「NMRパイプテクター」設置で約630万円、コスト15分の1以上削減、築25年133室の宿泊特化ホテルでは配管更新費用約1億6000万円(同社試算)が約600万円、25分の1以上削減、海外ベトナムのホテルでは配管更新費用約2〜5億円(同社試算)が約1200万円、16分の1以上のコスト削減となった。
英国ロンドン市5つ星ホテル「ロイヤルガーデンホテルロンドン」ティム・ウォーカー技術部部長は以下、推薦状を綴っている。
「当社のホテルは14階建て、493室、延床面積は約2万6000m2で、宿泊施設以外にも多くの施設を備えており、5つ星の評価を得ております。「NMRパイプテクター」を導入した7年前は築42年で、配管内に赤錆問題を抱えており、亜鉛めっき鋼管と銅の異種金属接合部の腐食により常時漏水が発生し、明らかに業務に支障が出ておりました。当時、配管更新費用とその間の休業補償の見積もりを算出したところ、650〜700万ポンド(約15億円)かかることが分かったため、当時のホテルオーナーと施設管理責任者は、初期投資としても15万ポンド(約3000万円)ほどの「NMRパイプテクター」は十分価値があると判断し、導入に至りました。装置の導入から効果が出るまでわずか2週間と、短期間で給湯の素晴らしい水質改善を目にすることができました。装置導入前にあった漏水や赤錆による水の着色は完全になくなり、設置以降、建物のいずれの部屋でも漏水が見られることがなくなりました。装置導入後7年が経過し、給湯配管の状況を確認しましたが、配管内の赤錆がはっきりと黒錆になっていることが確認できました。」
スコットランド王立銀行 不動産管理電気/環境マネジメント マヒュー・ウィジー氏からも以下、推薦状が届いた。
「私ども英国を代表する大手銀行の一つであるロイヤル・バンク・オブ・スコットランド(RBS)は、ビショップスケード支店250において、「NMRパイプテクター」の性能テストを設置前後で実施いたしました。水中の鉄分が設置6週間後に設置前の1.30から0.41に減少し、1年後には0.03まで大幅に減少いたしました。水質検査の結果に大満足いたしました。この1年に渡って当支店の空調温水配管系統(循環水)内の赤錆による鉄分値を完全に除去した形となりました。当支店の空調配管は作動弁、熱交換機、熱バッテリー等を通じて適切な水量が必須ですが、「NMRパイプテクター」によって、配管内に発生する赤錆閉塞の洗浄にかかっていた膨大な費用を削減することが可能となりました。今後、防錆剤の使用を中止し、「NMRパイプテクター」の防錆効果を継続的に確認していく次第です。今後、私どもの銀行建物の多くの密閉式空調温水配管系統に「NMRパイプテクター」を継続的に導入していく予定です。」
新しい配管生産時に発生するCO2大幅削減
熊野活行社長は「NMRパイプテクター」は地球温暖化問題にも貢献していることを語る。
「当社は環境イノベーション企業と自負しております。それは、NMRパイプテクターの技術により、配管を取り替えることによって発生する地球温暖化ガスである二酸化炭素(CO2)の削減につながるからです。ビルの解体や建設により生じたCO2はどのくらい発生しているかご存知でしょうか。今やCO2などの温暖化ガスによる二次災害は地球規模にまで達しており、日本も決して他人事では済まされないのです」と。
実際、その実績は文部科学省・国土交通省認可の社団法人 文教施設協会が発刊している季刊「文教施設」にも紹介されている。例えば築20年以上経過して、赤錆が発生した国内のマンション(一棟平均42戸)の場合、配管を更新する際には生産時に約25トンのCO2が発生する材料を使用する必要があるが、更新せず設置するだけのためその分のCO2発生量を抑えることができる。
「当社の製品NMRパイプテクターはイギリスを始め、ヨーロッパでも高く評価されております。NMRパイプテクターが導入された英国バッキンガム宮殿や、国会議事堂、ウインザー城などはともに築年数が300年は経過した建物であり、今でも普通に使われています。それは、物を永く大切に使い、引き継いでゆくという精神にほかなりません。日本では、新しい製品や技術を生み出す力に長けています。しかしながらその技術を、永く大切に使う事には不慣れなようです。当社ではそれを永く大切に使い、そしてより一層良くするために使っていこうと日々努力しています。これからはますます持続可能な社会が求められ、それに貢献しているホテルはブランド力を高めることができます。コスト削減だけではなく、表むきには見えない部分を磨きブランド力を高めてほしいと思います。」(熊野活行社長談)。